訪問看護の問題と改善案

訪問看護という医療の提供のスタイルは、通常の病院や介護施設などで受けることができる医療とは異なります。看護師が利用者の自宅へと赴いて、医師や薬剤師などといったほかの医療スタッフと連携しながら医療サービスを提供するというものが訪問看護です。この訪問看護は、利用者にとってより自身が望んだ生活を送ることができるという点で人気となっていますが、様々な問題が現状としてあります。

まず、訪問看護を行う看護師の人材不足という問題です。訪問看護師の数は、施設に勤める看護師の数よりも少ないです。これは、高齢者が増え、かつ在宅医療を望む人が増えたことが原因として挙げられます。また、地域や曜日・時間帯によってサービスの偏りがあるというのも問題となっています。交通利便性に乏しかったり、サービス希望日が特定の日や時間帯に偏ることによる、充実したサービスが行えないという問題です。このことにより、地域間で収入格差が生まれ、利益を見込むことができず、赤字経営をしている訪問看護ステーションも多いです。

これらの問題を解決するために、様々な解決策が生み出されています。まず、人材不足を解決するために、訪問看護という仕事の周知と若手の育成のための教育プログラムを積極的に打ち出しています。これにより、充実した医療サービスを提供できることを目指しています。そして、補助金の給付も改善策のひとつです。地域間格差や訪問看護師の経済負担を軽減するための補助金であり、これにより訪問看護師の不安を軽減させようとしています。